どうも、TJです!(自己紹介はこちら)
今回ご紹介するのは、山本博幸さんが書かれた「社会人1年目からのとりあえず日経新聞が読める本」です。
本書では、社会人のみなさんが押さえておくべき21個の数字や用語について、とても分かりやすく解説してくれています。
今回は、その中でも「まずはこれ!」という9個の数字に絞ってご紹介したいと思います。
特に、社会人1年目から3年目ぐらいで、「日経新聞ってどこに着目して読めばいいの?」「経済に興味あるけど、抑えておくべきポイントは?」という疑問をお持ちのみなさんは必見です。
※記載する数値は、基本的に2016年時点のものであり、大まかな規模を把握していただく意味でざっくりした数値になっていますのでご了承ください。
それではさっそく見ていきましょう!
日本のGDPは何兆円?
日本のGDPは約500兆円です。
この数字はこの四半世紀でほぼ変わっておらず、「失われた20年」などと言われる所以です。
ちなみに、GDPをドル建てで見ると約4兆ドル、菅さんや鳩山さんが首相だった頃は6兆ドルだったので、グローバル視点で見ると日本の経済規模は小さくなっているのです。(世界のGDP合計は約75兆ドル)
また、その国が豊かか貧しいかを比較する時は、「1人あたりGDP」を参考にします。
1990年代には日本の1人あたりGDPは世界第3位でしたが、2016年時点では27位と大きく下がっています。
かつて、日本は世界の人口の2%程度で経済規模の10%を占めると豪語していましたが、現在では5%程度になっているのです。
自分の体重を気にするように、「国の体重」であるGDPの動きはチェックするクセをつけましょう。
税金の徴収額は何兆円?
国の給料ともいえる国税収入は約50兆円です。
バブル崩壊前は60兆円だったので2割減っています。
主な内訳は、消費税18兆円、所得税15兆円、法人税10兆円、相続税2兆円です。
一方で、国の支出である国家予算は約100兆円で、バブル崩壊前から5割増えています。
つまり、毎年50兆円の赤字を出していることになります。
この赤字は国債、言わば借金で賄っています。
国の累計借金額ともいえる国債発行残高は約1,000兆円です。
この話を家計に例えると、支出は5割も増えてるのに、お給料は2割も減って、さらに給料の20倍の借金を抱えているという状態です。
ちなみに地方税は約35兆円です。
日本の金利は何%?
日本の普通預金金利は0.01%です。
つまり、銀行に100万円を1年間預けても10円しか増えない計算になります。
そもそも、金利とは「お金に働いてもらう対価」と言い換えられます。
働く場所、すなわち事業機会が少ないと対価は減るわけです。
近ごろ「マイナス金利」という言葉をよく耳にすると思いますが、これはお金が働く場所がなさ過ぎて、逆にお金を払っている状況です。
無名のジャズプレーヤーは、お金を払ってやっと出演できるということもあるそうですが、これと同じことです。
ちなみに、世界の金融市場では10年国債の金利水準がその国の金融の北極星(基準)であると言われています。
日本の10年国債の利回り(金利)は、明治時代以降しばらくは6%ほどあったそうですが、今ではほぼゼロです。
東証時価総額は何兆円?
東証一部上場企業の時価総額は500兆円です。(2021年12月時点では700兆円)
日本国内の時価総額1位はトヨタ自動車で、2021年12月時点では約34兆円です。
ちなみに世界1位はAppleで、 2021年12月時点で約2.7兆ドル(円換算で約300兆円)となっています。
トヨタの30倍に迫る勢いと考えると、改めてそのすごさを実感しますよね。
日本の貿易額は何兆円?
日本の貿易額は70~80兆円です。
最近だと東日本大震災以降は、原発の稼働縮小の影響で天然ガスの輸入代金がかさんだため、2015年まで赤字が続きました。
オイルショックや原発事故の期間を除けば、貿易は黒字になっていることが大半でしたが、日本はもともと貿易赤字国でした。
資源のないわが国では、原料と機械を輸入して、安い賃金で人を使って加工し、外貨を稼いで燃料を買うという図式だったのです。
しかし、1964年の東京五輪を境に鉄鋼の生産が増加し、自動車や家電製品の輸出国に変貌していきます。
その後はみなさんもご存知の通り、夢のような経済成長が続きました。
オイルショックによる一時的な貿易赤字はありましたが、世界的な燃料代高騰で燃費の良い日本車の評価が向上したことで輸出が加速し、貿易収支が黒字化していきました。
それ以降、わが国は外貨を貯め込み続け、今では世界有数の外貨準備高と世界1位の対外純資産を誇るまでになりました。
そのおかげで、借金(公的債務)がGDPの2倍あるにもかかわらず、円は世界の安定通貨として頼りにされているのです。
コンビニ全店の年間売上は何兆円?
日本国内にあるコンビニ全店の年間売上総額は、約10兆円です。
日本の年間消費額が300兆円なので、約3%をコンビニが占める計算になります。
店舗数は約5万件で、3分の1がセブンイレブンです。
1店あたりの平均日販は60万円で、1人あたりの客単価には700円の壁があるそうです。
だからなのか、「700円以上買うとくじが引ける」といったキャンペーンをよく見かけますよね。
日本国民の何人に1人が高齢者?
日本国民の4分の1は65歳以上です。
さらに、その半数が75歳以上です。
日本の労働人口は減っていくので、元気な高齢者が増えていくのは良いことですよね。
その一方で、社会保障費(医療費や年金関連の支出)は国家予算の30%(約30兆円)を占めています。
高齢者を大事にしつつも、若い人への支援や研究開発への投資にも積極的な政治であってほしいですね。
ちなみに中国は60歳以上の人が2億人(15%)を超えたそうです。
日本を訪れる外国人旅行者数は何万人?
コロナ前までの訪日外国人旅行者数は約3000万人でした。
上位5か国は中国、韓国、台湾、香港、アメリカです。
外国人旅行者の日本国内での消費額、すなわちインバウンド効果は約4.5兆円(コロナ前)で、GDPの1%近くを占めるまでになっています。
世界の経済成長率は何%?
2022年の世界経済成長率は前年比4.9%の見通しです。
コロナが発生した2020年は-3.1%でした。
この数値は、IMF(国際通貨基金)が四半期ごとに発表している「世界経済見通し」というレポートで公表されます。
世界がどのぐらいのペースで拡大しているのかが一目瞭然で分かる数値なので、必ずチェックするようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回ご紹介した数値は、経済を知るうえでは欠かせない、基本的なものばかりです。
一度覚えて終わりではなく、これらの数値を日経新聞などを通して日々アップデートすることが何より重要なので、本記事がその最初のきっかけになれば幸いです。
↓こんな便利なサイトもありますので、少しずつ、世界のことを知っていきましょう。
ではまた!